高い技術を誇る日本の産業を学習
G7伊勢志摩サミットが行われます(5月26日・27日)。
日本では8年ぶりで、
低迷する世界経済をどう上向きにするかが、最重要課題だそうです。
サミット終了後は、アメリカのオバマ大統領が広島を訪問します。
この間、より安全を図るため厳しい警備体制が敷かれています。
例えば、テロ対策の1つとして、新幹線内では通常のゴミ箱が使用禁止です。
サミットに合わせ、外国からの関係者も大勢来日します。
世界各国からの報道関係者は6000人に上り、情報発信されます。
そのために用意された国際メディアセンターには、
この機会に、日本の高い技術を売り込もうと、展示場が設けられているそうです。
春の校外学習は、
高い技術を誇る日本の産業について考えてみようと計画しました。
行先は神戸で、午前中は、神戸海洋博物館、カワサキワールド、神戸港震災メモリアルパークの見学、
昼休憩を南京町(神戸中華街)で過ごし、
午後は、明石の、アサヒ飲料明石工場、三ツ矢サイダーミュージアムを見学しました。
5月21日土曜の朝、8時25分、岡山駅西口を、下電観光バス大型2台に乗って、出発しました。
バスの中は、生徒と保護者の方の談笑や、バスガイドさんの説明に対する「へぇ」といった相槌なども聞こえ、明るく、リラックスした、雰囲気でした。
【神戸海洋博物館・カワサキワールド】
神戸海洋博物館は神戸港開港120年を記念してできました。
神戸は、海に囲まれた海洋立国日本の発展を語るうえで、欠かせない都市です。
ここでは、港とともに発展した町の移り変わり、船についてのいろいろなことを、学ぶことができます。
川崎重工は、
100年以上の歴史の中で、
船舶、
鉄道車両、
航空機、
モーターサイクル、
産業用ロボットなどを、製造してきた日本を代表するメーカーです。
それぞれの時代に最先端技術を駆使し、製品を造り続け、
最近では、今年の3月26日に開業した北海道新幹線の車両も、川崎重工が納品したそうです。
「技術のすばらしさ」、「ものづくりの大切さ」を伝えるというコンセプトのもと、
川崎重工が製造した新幹線やヘリコプターなどの実物が展示してあり、
見て、触れることもでき、迫力があり見応えがありました。
生徒も、展示模型など、様々な角度から見て、その説明文を読んでいました。
【神戸港震災メモリアルパーク】
ガイドさんの案内で、歩いて神戸港震災メモリアルパークに移動しました。
震災当時(阪神淡路大震災1995.1.17)の凄まじい状態がそのまま残っており、
生徒・保護者の中には、崩れた波止場を見て、
その惨状に「うわぁ…」と表情に出る人もいました。
倒れかけの街灯や壁の展示パネルをしっかり見る生徒もいました。
【神戸南京町】
バスに戻り、南京町へ移動。
車窓から神戸の街並みを見ることができました。
南京町では、東側の長安門で記念撮影。
お昼は、南京町で自由に散策をし、昼食をとってもらいました。
ゆっくりと余裕のある昼休憩を楽しんでもらおうと、ここでは時間をたっぷりとりました。
集合時刻となり、バスに乗り込むとき、皆それぞれお土産などを購入した様子でした。
【アサヒ飲料明石工場・三ツ矢サイダーミュージアム】
この後、バスで明石に移動しました。
アサヒ飲料の広大な工場は、飲み物を製造する工場とあって、
外観からも清潔感のあることがうかがえました。
案内係の女性二人が迎えてくれ、説明が始まりました。
二組に分かれて見学しました。
実際の製造ラインは撮影禁止です。
コーヒーの製造ラインでは、大量の缶コーヒーが次から次へと運ばれ箱詰めされていき、そのスピードに皆驚きの様子でした。
作業をしている社員の方が、遠くに1人だけいて、ほとんどの作業か機械により自動化されていまいした。
ペットボトル飲料のラインでも、ペットボトルに充填されたお茶が、次から次へと大量に流れていく様子は圧巻でした。
ここでも作業している人は1人です。
リサイクルにも力を入れていて、案内係の方の制服も、ペットボトルのリサイクル生地で作られていると聞いて保護者の皆さんも感心されていました。
ひと通り見た後は、楽しみにしていた試飲です。
コインを入れなくてもドリンクが出てくる自動販売機が設置してあり、
みんな笑顔で好きな出来立てのドリンクを試飲させてもらいました。
オレンジジュースやサイダーが人気でした。
帰り際に、もう1本もらうことができ、さらに笑みがこぼれました。
アサヒ飲料の案内係の方が、明るく、気さくで、親切で、
私たちは本当に気持ちよく見学をすることができました。
もちろん、バスのガイドさんも素晴らしかったです。
生徒の感想 抜粋
「カワサキはバイクのイメージしかなかったので、
今回の校外学習で来なければ、船や新幹線を造っているということを知らないままだったと思う。
客船を中心にたくさん船の模型があっておもしろかった。
中には瑞鶴(空母)や飛燕(戦闘機)など、ゲームに出てくるために、私が知っていたものもあって、楽しかった。
また、普段、何も考えず飲んでいたジュースが、たくさんの工程を踏んで製造されているとは知らなかった。
今まで知らなかったことを知ることができて、楽しい校外学習だった」
「日本の産業には、長い歴史があって、その歴史を大切に残しつつ、新しい開発をしていて、すごいと思いました」
「品質を良くするために、ありとあらゆる工夫をしているのがわかった」
「カワサキワールドでは日本の技術力の高さに感心した。
アサヒ飲料では、技術力だけではなく、ecoにも力を入れているところに感心させられた」
「昭和から平成にかけての産業の成長スピードと技術の高さに感動しました」
「三ツ矢サイダーのゴミを出さず、すべてリサイクルする工夫はすごいと思いました」
「アサヒ飲料工場では、全てのものをリサイクルしていると聞いて、すごいことだなと思いました。
これから地球に長く住んでいく上で、とても大切なことだと思います。
カワサキワールドは、機械の正確でとても速い動きに驚きました。
日本の工業技術は大変すばらしいと思います。もっと知ってみるのも良いかもしれないと思いました」
「日本の産業については、知識としては知っていましたが、
やはり実際に模型や機械を見るのは新鮮でした
特に、船の模型やエンジン、バイクなどは、写真や実物では印象が全く違ったため、面白かったです。
アサヒ飲料では、文字で知るだけでなく実際に見ることにより凄さが際立ち、
日本の産業を身近に感じることができました」
保護者の感想 抜粋
「川崎重工の技術がとても興味深く感じました。
バイクやマリンジェット、新幹線や船、航空機など、あらゆる乗り物やロボットなどが、
川崎重工によって、手がけられていて、
とても、幅広い分野で、成功を成し遂げていて、
企業のスケールの大きさに、思わず興奮してしまいました。
三ツ矢サイダーミュージアムでは、
その歴史や作り方を通し、商品づくりにおける高い技術や、企業努力に触れ、
ここでも驚きと発見がありました。
今日の見学で、日本の技術力の高さやものづくりにおける情熱が感じられました」
「長い歴史を持つ川崎重工の製品の展示を見て
、時代の流れと技術の進歩に感心しました。
何気ない部品に大きな意味があったりして驚きました。
三ツ矢サイダーの工場では、様々な工夫がありよく考えてあるなと思い、
企業で製品や資源について取り組んでいるんだと感じました」
「子どもが小さい時は、工場見学やアミューズメントスクエア等に行くことも多かったですが
、大きくなった今、このような機会に見学すると、また違う視点で見ることができたように思います」
「身近な飲料水の製造工程が見られて楽しかったです。
清潔な工場で原材料にもこだわっているのも日本ならではだと思います
。三ツ矢サイダーの歴史も知ることができ、これをきっかけに、
日本のいろいろな企業の歴史など知りたいと思いました」
「カワサキの工場が印象深かった。創業者の想いに感動した」
「川崎重工やアサヒ飲料など、身近な企業を見学できてとてもおもしろかった。
どちらもちょうど良い見学時間だったのもよかったです。
久しぶりに親子で行動できたのも楽しかったです」
「日本の産業について改めて触れることによって、
身近な乗り物などの中にも非常に緻密で精巧な技術が用いられていることを知りました」